量子力学 II (新装版 現代物理学の基礎第4巻) epubダウンロード
量子力学 II (新装版 現代物理学の基礎第4巻)
によって 並木 美喜雄
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量子力学 II (新装版 現代物理学の基礎第4巻) epubダウンロード - 内容紹介 量子力学の基本構成を論じたⅠ巻につづき、散乱理論、量子力学の数学的構造、情報物理との関係について解説する。ただし、量子力学はいまなお物理理論として完全に閉じてはいない。まだ未解決な部分も多い。まとめとして、量子力学的世界像はどうあるべきか、観測理論、実在論と時間論という二つの観点から考察する。 内容(「BOOK」データベースより) 量子力学の基本構成を論じた「量子力学1」につづき、散乱理論、量子力学の数学的構造、情報の物理との関係について解説する。同時に、量子力学が完全に閉じた物理理論として確立するためには、何が必要なのかを論じる。そのうえで、量子力学的世界像はどうあるべきか、観測理論、そして実在論・時間論という二つの観点から考察する。
量子力学 II (新装版 現代物理学の基礎第4巻)の詳細
本のタイトル : 量子力学 II (新装版 現代物理学の基礎第4巻)
作者 : 並木 美喜雄
ISBN-10 : 4000298046
発売日 : 2011/10/27
カテゴリ : 本
ファイル名 : 量子力学-ii-新装版-現代物理学の基礎-第4巻.pdf
ファイルサイズ : 28.15 (現在のサーバー速度は21.64 Mbpsです
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観測を土台として量子力学の数学的基礎と論理構造を探究している。(印象に残った内容)グリーン関数は量子力学における因果律を表現している。散乱問題に要求される因果律は「入射波が到達しないうちに散乱波が出ることはない」。固有値を持つ固有関数がなく固有関数展開できない場合でもスペクトル分解に拡張できる。観測量は自己共役性をもつことが経験的直感及び知性的直感に基づいて数学的に示される。古典物理学では、電子が原子核に落ち込んでしまう困難が生じるが、量子力学では演算子の自己共役性が証明されるので困難は生じない。フォンノイマンの一意性定理では、時間演算子は存在しないことになる。無限自由度の量子力学ということから第2量子化が生じることが示される。ボゴリューボフ変換によってハミルトニアンはゲージ変換不変ではなくなり自発性が自滅する。ハーグとカストラーは、物理的な本質は無限遠の影響を受けないと考えた(クラスター原理か)ユニタリー変換で非同値であっても物理的には同値であるという考えでは、C*代数がヒルベルト空間に取って代わることになる。物理系の性質を観測して物理系の性質の論理構造を調べる際に、測定や実験を土台として、集合論と記号論理学を用いて、順序が入れられた集合である「束」によって物理系の論理構造を探究することができる。巨視的世界の古典力学では分配律が要請される。分配律を満たす相補束はブール束と呼ばれる。分配律は経験によって要請されるが、先験的に与えられるものではない。古典力学においても微視的世界となると量子力学におけるように分配律は成り立たなくなるのである。分配律よりも緩い要請としてモジュラー律がある。電磁波を例にするとわかるように、直相補モジュラー束の表現は2次元複素線形空間となる。2次元複素線形空間は3次元ヒルベルト空間に対応する。直相補モジュター束の表現である3次元ヒルベルト空間でGLEASONの定理を用いて、観測に確率を導入すると、観測前の状態は自己共役演算子となり、その対角化行列要素の自然対数の和として観測前の状態に物理量を与えることができる。それが観測前の状態のエントロピーであり、その最大値についてのラグランジェ未定係数法により、統計力学における密度行列(統計演算子)が導かれる。つまり、量子力学的構造を直相補モジュラー束とすると量子力学は統計力学と対応するのである。ヒルベルト空間が無限次元になるとモジュラー律が成り立たなくなるため、モジュラー律を緩めて、弱直相補モジュラー束が必要となる。観測では純粋状態が混合状態になる過程が生じる。シュレディンガーの猫である。観測される系と測定器の間には微視的入力を巨視的出力にスイッチするスイッチ系があると考えればシュレディンガーの猫は解決する。人間はスイッチ系による記録を読み取るだけなのである。最後の2つの章は、観測問題、量子もつれ、実在、時間についての湯川博士の論文。感想;この本では、量子力学を閉じた理論体系にしようと試みており、さらに物理系の論理構造を測定観測を土台として集合論的記号論理的に徹底的に調べあげている。気がかりなのは、ゲーデルの不完全性定理である。ゲーデルの不完全性定理(無矛盾律の証明が不可能であること)により失敗したヒルベルトプログラムは閉じた世界である集合論を基礎としていることが原因ではないかということがワイルにより指摘された。また、理論的枠組みのパラダイム変換が繰り返されることで真理に到達することはできるのだろうか。閉じた世界から再び開かれた世界へ。謙虚に世界を切り開いていくという態度。今後の宇宙探索等に期待したい。
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