ぼくんち熱血母主家庭―ショーネンの親育て記 (学陽文庫)

ぼくんち熱血母主家庭―ショーネンの親育て記 (学陽文庫)の詳細

２０１１年９月に亡くなったと知りました（２０１３年４月１７日）。私が下田さんの著書を手に取ったのは駅中の本屋さんで題名、中身は同じですが学陽書房、女性文庫から出ている本でした。内容は明るくておもしろくて、そして厳しい男社会の中で必死になって息子を育て守る母親のひたむきさも出ていて、ただおもしろいだけの本ではなかったです。息子さんが派遣会社の上司からの自宅への押しかけ、暴行事件後、執筆出来なくなったそうですが、それ以降ゆっくり養生されているといいな、と思っていました。６４歳、若過ぎる死だと思います。下田さんは男社会と言うものに殺されてしまった、と私は感じています。最初の夫との関係や母子家庭時代の社会との関係、そして息子さんが派遣会社の上司から受けた暴力は息子さんももちろんですが下田さん自身にも大きなダメージを与えた事は周知の通りです。愛を乞う人と言う著書の中で母親の虐待から逃げ出す女の子が出てきますが、下田さんも理不尽な暴力や暴言、言動から逃げ続けた人、逃げ切れなかった人なのかもしれません。下田さんのご冥福をお祈りします。